ブログ
BLOG

2020.10.16 | 未分類

親知らずは抜いた方が良いの?

新潟県新潟市東区の歯科医院 くぼた歯科クリニック 歯周病専門医の久保田 健彦です。

今日は、親知らずについて 書いてみたいと思います。

親知らずは、第三大臼歯(前から数えて8番目の歯)のことで智歯(withdom tooth)とも呼ばれます。お口の中で最も遅く最後に出てきて、概ね15歳以降 場合によっては60歳以上で生えてくることもあり、親が知らないうちに生えることから親知らずと呼ばれたり、大人になって生えるので智歯とも呼ばれます。

上下で4本ありますが、近年まれに若い人では親知らずが退化傾向にあり生えて来ない人もいます。生えてきたとしても、若い人では顎(あご)がスリムになってきていることから斜めや横になって生えてくることも多いのです。歯の周りには歯ぐきが取り囲んでいますが、ただでさえ奥歯は磨きにくいうえ、中途半端に歯の一部分が見えているような親知らずでは、歯磨きが更にしづらくプラーク(歯垢:細菌の塊)が付きやすいため、虫歯や智歯周囲炎と呼ばれる炎症を起こしやすくなります。更に、噛み合う相手の歯が無かったり、萌出(生えている)方向が悪かったり、根の形も複雑で治療が難しいことから、治療が困難で抜歯の対象になることが多いのです。

もちろん、まっすぐに生えていてしっかり咬んでいる親知らずは、咀嚼(咬むこと)機能のために役立っていますので抜歯をする必要はありません。私も4本しっかり咬んでいます(^^)。

もしも 親知らずが痛い 腫れているでお困りの方は、なるべく早めに お近くの先生にみてもらうと良いでしょう。ガマンして炎症や虫歯が大きくなると、顎の骨や顔面全体に病気が及んでしまうこともあるので注意が必要です。歯医者さんでは、通常パノラマといわれるレントゲンを撮影し、歯の生え方や顎の骨の中にある血管や神経の位置を確認して、抜歯が必要か?その難易度は?を診断してくれます。

インプラントを行っている先生は 歯科用CTという3次元のレントゲンを所有していることが多く、それを使ってさらに詳しく診断することも出来るでしょう。CTによって、より安全な抜歯が可能になります。

親知らず抜歯は、外科処置です。難易度によっては口腔外科が得意な専門医に手術してもらうのが良いでしょう。

一方、抜歯の判断は、先生によって差があるのも事実です

一般的に 歯周病専門医は、抜歯の基準がかなり厳しいです。本当に抜歯が必要かどうか?難易度はどう

か? 治療の見通しや患者さんのQOLに配慮しながら診断いたします。

院長が編集にかかわった「歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス」ガイドラインの中に、抜歯が必要な基準が書かれていますが、一般の歯科医院に比べかなり歯の保存にこだわった基準となっています。

http://www.perio.jp/publication/upload_file/guideline_perio_implant_2018.pdf

親知らずでお困りの方は、くぼた歯科クリニック(最新の歯科用CTを完備)でも ご相談に乗りますので 是非お気軽に御連絡ください。

くぼた歯科クリニック院長 歯周病専門医 新潟大学病院インプラント指導医 久保田 健彦